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「ロマンス詐欺」って?ロマンス詐欺の手口とは

「ロマンス詐欺」って?

出会い系サイトやマッチングアプリなど、気軽に異性と出会えるツールが普及したことで「ロマンス詐欺」が急増しています。
昔からある結婚詐欺との違いは、主に相手が外国人であることです。

この記事では、ロマンス詐欺の特徴や手口を詳しく解説します。また実際にあった詐欺の事例やロマンス詐欺にあわないための対策も紹介します。

目次

ロマンス詐欺とは?

出会い系サイトやマッチングアプリなどを通じて知り合った相手(主に外国人を名乗る)から、交際や結婚を匂わされ、その後金銭を要求されてだまし取られる詐欺です。
欧米系や紛争発生国、最近はアジアの国在住の外国人と名乗る異性が、軍人、医師、資産家などと偽り詐欺を仕掛けてくることも多く、国際ロマンス詐欺とも呼ばれています。

ロマンス詐欺の特徴は、一度も相手に会わないまま被害にあってしまうところです。
「一度も会わずにお金を渡してしまうなんて」と思う方もいるかもしれませんが、TwitterやFacebookなどSNSでは、海外のユーザーとつながれることが当たり前です。海外に、一度も会ったことがない友達がいるなんてことは珍しくもなんともない世の中です。

知らない外国人から連絡が届く可能性は多くの人にあり、その外国人を名乗る人がロマンス詐欺の詐欺師だったなんてことも十分あり得るのです。

ロマンス詐欺でよくあるパターン

ロマンス詐欺でお金をだまし取られるケースには

  • 投資に誘われるパターン
  • お金を立替えるパターン

があります。

投資に誘われるパターンは、交際や結婚を匂わされ恋愛感情を抱いたところでネット上の投資サイトを紹介されます。「相手に好かれたい」という気持ちや、経済的な不安から投資話にのってしまい、指定の口座に送金すると途中で出金できなくなりお金をだまし取られてしまいます。

よく使われる投資話としてはFX(外国為替証拠金取引)や、最近増えているのが仮想通貨への投資です。

一方のお金を立て替えるパターンでは、やり取りをしていた外国人(と名乗っている)から、「あなたに財産を送っているが税関で引っかかっているので、税関をクリアするためのお金を立て替えてほしい」といった連絡がきます。そして送金すると連絡が取れなくなる、というパターンです。
「送った財産で一緒に暮らそう」などと言われると、立て替えに疑問を持たなくなり被害にあってしまうのです。

そのほかにも、「会社設立のための資金を一時的に立て替えてほしい」「親兄弟の事故や手術代を一時的に立て替えてほしい」「(相手である外国人が軍人であるため)ケガの治療費が必要」などのケースもあります。いずれの場合も資産や返済能力があることを最初にわからせておきます。
そして「定期預金の解約が間に合わない」などと言って、一次的な立て替えという名目でお金を支払わせた途端、連絡が途絶えてしまいます。

ロマンス詐欺の事例

ロマンス詐欺の事例

実際にあったロマンス詐欺の事例を紹介します。
なかには「本当に?」と信じられない事例もありますが、恋愛感情を利用されることで信じたくなる気持ちや状況に持ち込ませるのがロマンス詐欺の手口なのです。

事例1)30代女性

マッチングアプリで知り合った韓国人男性と意気投合。
マッチングアプリとは別のSNSの連絡先を求められ、そこでメッセージをやりとりする。

恋人同士のようなやりとりと同時に投資を勧められ、少額で投資をしたら利益が出た。
そこで子どもの教育費や老後資金に加え、借金までして数百万を送金。1か月後、投資サイトの運営から税金の名目で約200万円を請求され、「詐欺ではないか」と男性に問いただしたところ連絡が途絶え、出金もできなくなった。

事例2)30代男性

マッチングアプリで出会ったシンガポール人女性から仮想通貨の投資に勧誘された。

最初は20万円の取引で利益が出て口座から出金もできた。
しばらく取引を続けていたところ、突然「マネーロンダリングに使われ口座が凍結」と運営から連絡。解除に数千万円のお金が必要といわれ、全額は払えず一部だけ払ったが出金はできず、女性とも音信不通になってしまった。

事例3)30代女性

寺院や神社など日本の伝統文化に興味があるというアジア人男性からFacebookに友達申請がきた。
交流を続けるうちに男性より仮想通貨の購入を持ちかけられ、5~10万円で複数回取引をしたところ、どれもリターンがあった。

しかし突然「取引口座が凍結された」と連絡がきて、必要と言われた解除費用も払ったがリターンがこなくなり、相手との連絡も取れなくなってしまった。

このほかにも

宇宙ステーション勤務の外国人男性と名乗る者から、地球に戻るためのロケット費用などを要求されて指定口座に入金してしまった
70代女性に外国人軍医という男性からメールがきて、退役後に一緒に暮らすためにお金と金塊を送るので、そのための保険と送料、さらに空港の税関を通すための保証金を払ってほしいといわれ振り込んでしまった

といった詐欺も発生しています。

事例参考:NEWS WEBYahoo!ニュース北海道新聞電子版

ロマンス詐欺の手口と流れ

ロマンス詐欺でよくある手口と流れは次のとおりです。

①出会い系サイトやマッチングアプリで外国人などと出会う
②出会ったサイトやアプリとは別の手段(SNSなど)でのやりとりを持ちかけられる
③相手から積極的なアプローチがきて恋愛感情を抱くようになる
④結婚をほのめかしてきて、裏切られることのない存在だと信じ込まされる

ここで、家族や友人などは信用できず信頼できるのは自分だけだと思い込ませ、相談できる相手を引き離す場合もある

⑤投資サイトを案内されるなど、金銭に関わる話が出る
    【例】
  • 仮想通貨の投資を勧めてくる
  • トラブルに遭ってしまったが、持ち合わせがなく困っている
  • 身内の病気(手術)でお金が必要
  • 税関で止められた財産を通すための保証金が必要
⑥最初はトラブルなくすすみ、お金を払っても大丈夫な相手だと思わせる

投資の場合、少額の投資を勧められ一時的に利益が出て出金もできる。
少額のお金を貸した場合、数日後に返ってくる。

⑤高額の金銭を要求される

投資の場合、さらに高額の投資を勧められ大金を送金する。
少額のお金を貸した場合は、次に大金を請求してくる話が出る

⑥大金を送金すると急に相手と連絡が取れなくなる

投資の場合、投資サイトの運営から口座が凍結されたなどの連絡がきて、凍結解除などで数百万から数千万円のお金を要求される。
要求されたお金を払うと突然相手と連絡が取れなくなる。

ロマンス詐欺にあわないための対策

出会い系サイトやマッチングアプリを利用するときに、次のようなケースに当てはまったら詐欺だと疑って注意しましょう。

①外国人異性、美男美女からコンタクトがきた場合

ロマンス詐欺ではほとんどの場合で美男美女の写真を使用します。この場合、詐欺の可能性が高いのでスルーするなど相手にしないようにしましょう。

どうしても気になる場合は、画像検索で写真を検索してみるのもおすすめです。同じ写真の人物が全く違う名前で出てくる場合があり、写真が使いまわされている可能性があります。

またFacebookでは「ストップ国際ロマンス詐欺」、Twitterでは「#国際ロマンス詐欺」でタグ付けされ詐欺師の情報を得ることができます。
ただし画像検索で引っ掛からなかったら大丈夫というわけではないので注意してください。

②サイトやアプリ以外の連絡手段に誘導された場合

これは、相手が対面や電話で会話することを避け、メッセージだけでやりとりをするためです。
詐欺対策として外部サービスへの誘導を禁じているサイトやアプリもあります。

③預金額や資産状況などを聞いてきた場合

相手が預金額などお金の話を聞き出してきたら要注意です。あなたの資産状況を把握しようとしている可能性があるため、お金の話には絶対に答えないでください。詐欺であれば、「この人は引っかからない」と判断され、すぐに連絡がこなくなります。

④投資を勧めてきたり、金銭を要求されたりした場合

投資を勧められたり金銭を要求されたりしたら、親や兄弟、友人など信頼できる人たちに相談してみましょう。

「あやしい」と言われると信じたくない気持ちになるかもしれませんが、客観的な意見を聞くと自分に言い聞かせて何人かに聞いてみてください。あやしければはっきりとやめた方がいいとアドバイスをくれるはずです。

ロマンス詐欺かもしれないと思ったら

出会い系サイトやマッチングアプリで出会った相手から、投資の話やお金の話をされたら、次の相談窓口に問い合わせてみましょう。

①国際ロマンス詐欺に強い調査会社

国際ロマンス詐欺はインターネット上で行われます。そのためwebに強く、かつ男女間のトラブルにも詳しい調査会社へ相談することが解決の近道です。

海外にもネットワークがある調査会社だとなお良いでしょう。どの調査会社も相談は基本的に無料です。

②ロマンス詐欺を取り扱っている法律事務所

法律事務所に相談する場合は、ロマンス詐欺や投資詐欺などを豊富に取り扱っている事務所を選びましょう。費用も調査会社に比べると高価なことが多いため、調査内容と価格を事前にしっかりと確認することが重要です。

③消費者センターや国民生活センター

無料で相談に乗ってくれますのでまず相談するのも手だと思います。ただし、踏み込んだ調査や、騙し取られたお金を取り戻すことはできません。

④警察

詐欺被害にあった場合、まっさきに警察に連絡するのではないかと思います。

ただ、相手の身元特定が難しかったり、証拠不十分だったりした場合は被害届を受理してもらえないこともあります。

また、警察に依頼しても取られてしまったお金を取り戻すことはできません。

すでに「金銭を送ってしまった」「投資サイトに入金してしまった」といった場合や、最近急増している仮想通貨へ投資した場合は解決に専門的な知識が必要となることがあります。
すぐに専門の調査会社へ相談することをおすすめします。

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